青山繁晴氏の暴走だと信じたい

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 青山氏によると、
 1)10月ごろには日本の感染者は6000万人になる。
 2)致死率は0.5%程度である。
 という。

 青山氏はさらに2)の見積もりは本当は低くて、「京都大学慶應義塾大学のウイルス学の専門家の話によれば、致死率は最低1%である」と言う。
 
 2)の根拠はPLoS Oneに発表されるユトレヒト大学の西浦博先生の論文である。それは今日のニュースでも取り上げられている。

新型の致死率0・5%程度 アジア風邪並みか
 現在流行している新型インフルエンザの致死率は季節性インフルエンザよりも高く、1957年に流行が始まり世界で約200万人が死亡した「アジア風邪」並みの0・5%程度とする研究結果を、オランダ・ユトレヒト大の西浦博研究員(理論疫学)らのチームが17日までにまとめた。米国とカナダでの流行初期のデータを解析した。近く米科学誌プロスワンに掲載される。
 研究チームは、米国の5月1日までと、カナダの6月10日までのデータを基にして致死率を計算。すると、米国では0・21〜3・76%(平均1・2%)、カナダでは0・05〜0・41%(平均0・2%)との結果が出た。
 データの特徴を詳細に検討したところ、米国では実際より少し高く、カナダでは低く推定された可能性があり、0・5%と推定されたメキシコの推定値とほぼ同等と考えられた。季節性の致死率は0・1%かそれ未満とされており、新型は季節性より高く、0・5%のアジア風邪並みと推定されるという。ちなみに1918年から翌19年にかけて流行し、史上最悪と言われる「スペイン風邪」の致死率は約2%。
 西浦さんは「(秋以降)医療機関でかなりの病床がインフルエンザ患者によって占められる状況に備えるべきだ。妊婦やぜんそく患者など手厚い管理を必要とする重症患者が数多く出ることや、相当数の死亡者が出ることを覚悟して準備しなければならない」と話している。(共同通信

 果たしてこの数字は本当なのか?もし本当だとしたら、日本でも相当数が死亡することになる。
 もちろん、この死亡率は開発途上国における死亡者も入れてであろう。
 実際WHOの発表によると、世界全体での死亡率は約0.8%である。
 しかし、日本では既に4千人以上の感染者が確認できているのにもかかわらず(現時点では新型インフルエンザの確認は行われていないので実数は分からないが、おそらく2万人程度が感染していると推定される)、死亡者は3人にとどまっている。日本での死亡率は高くても0.1%程度にとどまるのではなかろうか?(仮にそうだとしたら既に40人の死亡者が出ていることになる。)

 そして6000万人の感染が果たして本当にありえるのだろうか?
 にわかには(個人的にはまったく)信じられない。

 10月はすぐそこである。青山氏の予想が大はずれすることを祈りたい。