RT-PCRの結果を待たずに疑似患畜

 
 今日の農林水産省口蹄疫の疑い事例を見て驚いた。「ワクチン接種対象区域では、RT-PCRの結果の前に疑似患畜とする。」ということらしい。農水省からの説明は以下の通り。今後は、ワクチン接種対象区域ではRT-PCRの検査を基本的に行わないということなのだろうか?

(1) 口蹄疫の病性鑑定については、これまで、臨床症状から口蹄疫を疑うとの通報があった農場に家畜保健衛生所が立入検査を行い、採取した材料について農研機構動物衛生研究所がPCR検査(遺伝子検査)、抗体検査等を実施し、その結果に基づいて、疑似患畜の判定をしてきたところです。
 しかしながら、ワクチン接種対象区域では、非常に多くの発生農場が確認されていることから、当該地域で口蹄疫を疑う症状を示す家畜が認められた場合は、当該家畜は口蹄疫である可能性がきわめて高いと考えられます。また、これまでに当該地域で実施された病性鑑定の結果から、立入検査時に確認された臨床症状(水疱、びらん、潰瘍等)とPCR検査の結果には、きわめて高い相関性があり、これらの特徴的な臨床症状が認められる場合は、臨床症状のみによって疑似患畜と判定しても差し支えないと考えます。
 こうしたことから、病性鑑定に要する時間の短縮と、迅速な防疫対応を図るため、ワクチン接種対象区域内の農場に限り、立入検査時、口蹄疫に特徴的な臨床症状が認められた場合は、農研機構動物衛生研究所等の助言を受け、県が口蹄疫の疑似患畜と判断することとしました。臨床症状だけで口蹄疫と判断することが困難な場合は、従来と同様、農研機構動物衛生研究所でPCR検査を行うこととします。

 説明は良く分かるが、額面通りに(この説明通りに)受け取って良いのだろうか?
 まさか、ついにキャパオーバー?
一日何検体こなせるのか発表して欲しい。